SSブログ

イムジン河 [政治]

川つながりで、イムジン河までとぶ。1968年、グループサウンズも末期を迎えているころ、それに替わってフォークがはやりだした。例にもれず高校生だったわたしは安物のギターを手に入れて真似事を始める。そのころフォーク・クルセイダーズ(十字軍と「狂う世代」がかけてある名だと聞いた)という京都のグループが歌う。イムジン河(北の発音ではリムジン河)という曲をラジオで聞いた。その美しい旋律と「とうとうと流る」などという文語調の歌詞、そして民族の分断を嘆くメッセージ。印象は強烈だった。ちゃらちゃらしたカレッジフォークなど問題にならなかった。これが歌えるようになればと、楽譜も購入したが、肝心のレコードが発売されない。当時出始めたカセットテープに録音したラジオのライブを繰り返し聞いものだ。
レコードは東芝自身が発売中止にした。当時は中止も禁止もその違いさえわからなかったが。これは北朝鮮の楽曲であったからだ。作詞者は北の国歌を作った人である。その訳詩をサッカー中継のときに読んだことがあるが、ただ農業国の豊作を祈るもので、現在のキム体制のかけらもでてこない。だからだろう。北の選手たちは国歌吹奏のときに歌うことを禁止されている。話がずれたが、とにかくこの曲の発売に総連(北朝鮮)・韓国・日本の公安から圧力がかかった。期せずして利害の衝突する3国がこの楽曲の発売を好ましく思わないことで一致した。他のレコード会社とは違い、多角企業であった東芝はこれに屈する。(いまわのきよしろうの曲もやはり同じ目にあっている)。それから実に34年、34年ですよ、2002年になってようやくフォークルのイムジン河のCDが世にで、紅白などでも歌われるようになった。怒りを通りこして「悲しくてやりきれない」ではないか。オレオレ キダリイッチ。

イムジン河

イムジン河

  • アーティスト: ザ・フォーク・クルセダーズ,朴世永,サトウハチロー,松山猛,青木望,ありたあきら
  • 出版社/メーカー: プライエイド
  • 発売日: 2002/03/21
  • メディア: CD



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。