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漢字復活論議の行方 [ことば]

またまた漢字復活論議が韓国で起こっているようだ。若い世代はハングルしか見たことがないかもしれないが、国語表記がハングルに統一されたのは1948年、わずが60年ほど前にしかすぎない。その後何度となく漢字復活論議があったが、もともと日本統治時代に漢字を使用していたことや、中国による古代からの冊封体制への不満といったナショナリズムからハングル一本に統一したのだから、なかなか事情は複雑だ。
例えば日本語だったら、かな表記だけで文章が作れるかといったらまず不可能に近い。ハングルと違って音素が少ないので、同音異語がたくさんできて解読するには文脈に依存した意味を推測しながら読むという非常にしんどい話になってしまう。しかし、ハングルは音素が多く、また漢語を原語とすることばも漢字と同じ語数で書くことができるので、なんとかハングル一本でも通用しているようだ。
ハングルが作られたのは、元来漢字の読み書きが出来るか否かが、支配者階級と被支配者階級を分けていたので、それを打破する意味もあったのだと思う。昔の日本も事情は同じだった。ところが最近ドラマを見ていたら「これを漢字で書けるか」などと相手の教養をそれで計る場面など出てきた。入社試験に出すこともあるらしい。今度は現代の勝ち組と負け組みを分けるのが漢字だというふうにならなければよいが。
ほんとについでだが、戦争時代日本では英語を敵性語として禁止していた。それはいいとして、中国とも戦争をしていたのだから、本来中国語の漢字・漢語も禁止すべきであった。ところが事態はむしろ逆で、大和言葉があるものまで、漢音(中国音)にしたのだから驚く。ながぐつはチョウカと軍隊では読んだ。中途半端なナショナリズムである。陸軍大臣など「おかのいくさのおとど」、首相などは「まつりごとをすべるおとど」とこういうのが本来の日本人なのに。

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